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逆井 章
プラズマ・核融合学会誌, 72(9), p.884 - 893, 1996/09
プラズマ・核融合学会誌の小特集として企画された「最近のダイバータ研究の動向」の第5章で、JT-60U及びJFT-2Mの最近のダイバータ研究結果及び実験計画について述べる。JT-60Uでは、ITER物理R&Dに関した研究に重点を置いてダイバータ研究を行っている。トカマク型核融合炉の成立には、熱流・粒子制御及び不純物制御の機能を有する低温高密度ダイバータが必要不可欠である。JT-60Uの最近の成果として、放射冷却ダイバータの生成、放射損失の分光的研究、不純物発生機構の解明、ELMパルスの緩和、境界プラズマのデータベース、ヘリウムの輸送・排気についての研究が進展している。JFT-2Mではクローズ化ダイバータ改造が終了し、低温高密度ダイバータ生成の実験を行っている。JT-60UではW型排気付ダイバータの改造を97年に行い、定常的な放射冷却ダイバータの生成と主プラズマの高性能化を目指す。